0305  裏事情

 別にいいんだけど。あんまり声を大にしてカミングアウトできる関係でもないから、私は今まで通りひっそりと繋がっていたかったのです。



 0328  胸の内

 どうしてなのか解らないけど、なんてよく言うわ、と自分に呟く。理由なんてわかってくるせに。単なる嫉妬だなんて、恥ずかしくて君には言えなかっただけ。



 0329  聞きたくない音

 私と私の周りにいる他人を繋ぐ糸が切れる瞬間の音を私は何度も聞いた。金属が擦れる音が聞こえ、私と誰かの間にピンと張っていた糸がぷつんと音を立てて力無く垂れ落ちる。その瞬間、私はいつも、憑き物が落ちたように冷静になる。
 鋏を入れたのは私なのだろうか。それとも君? けれど、いくら考えても答えなんて出た試しは無い。心は晴れないまま、私はそうやってこれからも多くの決別を経験していくのだろう。