0611  3人目の私

 きっと大丈夫。私は何度も心の中で呟く。ちっとも大丈夫なんかじゃないよ。もう一人の私は答える。2人の私は最近そんな会話ばかりしている。でもどちらの私も、もっと別の楽しい話題で会話したいと思っていることを私は知っている。



 0613  求められない女

「私は誰を必要としているのか」よりも、「私は誰に必要とされているのか」の方が重要に感じる今日この頃。
 私は今まで、伸ばした手を掴んでもらえなかった時、「あなたにとって私は必要ないんだね」と呟いてその人から去って行った。そんな独り言を今にも呟きそうな今日この頃。



 0619  思ったことを思ったままに

 確かに言葉を慎重に選ぶことはとても大切。でもね、君が思い浮かべた言葉はその一瞬しか生きられないんだよ。発せられなかった言葉は誰にも伝わることなく消えていってしまうんだよ。君が飲み込んでしまった言葉達を想像してみるけれど、それはあくまで想像でしかなくて、結局私はいつまでたっても君のその時の思いを知ることは出来ないの。
 ねえ、知ってる? その、君が一番最初に飲み込んでしまった言葉こそが、君が一番言いたかった言葉だってことを。言葉を選んでいるうちに言いたいことは歪められ、形を変えてしまうんだってことを。
 きれいな表現じゃなくたって構わない。私はね、君が一番言いたいと思ってることを知りたいんだよ。



 0626  悲しい詐欺師

 私は人を騙すのが上手い。
 本当はとても傷ついているくせに冗談を言ったり、すごく辛いのに大丈夫な振りをしたり、今にも涙がこぼれそうなのに笑ったり出来る。悩みなんてなさそうで羨ましいと言われるたび、私は自分の本音を悟られていないことを知り、安堵するのだ。
 いっそのこと、自分も上手に騙せるようになれたらいいのに。そう思っていても、やっぱり自分に嘘はつけなくて、私は今夜も部屋の隅っこで声を上げて泣く。