0603  恋の病

 彼の彼女に対する想いは密やかでありながら強く、痛々しさが傍観している私にまで届く。その気持ちは私も知っている。私にもそんな時期があった。愛しくて、胸を躍らせる余裕もないほど苦しいのである。
 君は、自分の優先順位が下がっていくことを理解した上で、忙しい私を影ながら応援してくれている。だから私は安心して自分のことに没頭できる。激しい想いに心を痛めつける恋愛よりも、平穏に包まれた恋愛の方が私は好きだから、私は今のこの状況を気に入っている。けれど、もしも君が、「そういう振り」をしているのだとしたら。私を煩わせないよう、言いたいことも言えずに心を痛めつけているとしたら。もしそうなら、平穏だと信じていた私の心も途端に痛むことだろう。そうでないことを切に祈る。



 0625  私を生んでくれた両親に感謝を

 嬉しいか嬉しくないかと聞かれたら、私はきっと、嬉しいような嬉しくないような、というしかない。だっておめでとうと言われることは嬉しいことだし、年を取るのは嬉しくないことだし。いい年の取り方をする自信がないだけなのかもしれないけれど。



 0629  今夜はキミと一緒に眠ろう

 玄関にキミの写真を飾っているから、キミのことを忘れた日は一度もない。毎日出掛ける時は「行ってくるね」と、帰宅したら「ただいま」と声をかける。けれど、久しぶりにキミが天国に旅立った日のことを思い出して、私は思った。キミに声をかけるのが単なる習慣になっているような気がする。
 キミはまだ私のことを覚えてくれているだろうか。ごめんね。私はちょっとずつキミの記憶が薄れている。