0603  早く、君の元へ。

 風がやまない。私が前に進もうとするのを、強い向かい風が阻む。前に進みたいのになかなか進めなくて、私はもどかしくなる。
 風が吹くその先には君が待っている。風に邪魔されながらも、私は君がいる方向に真っ直ぐ進む。まだまだ君までは遠いけど、早く君の胸の中に飛び込みたいから、私は向かい風に逆らって歩いている。



 0608  リスタート

 やっぱり人生そんなに上手く行くわけないか。結局は地道に努力を重ねていかないと駄目。楽は出来ないなあ。
 面倒なことを飛び越えようとして失敗した、惨めな女はもうおしまい。また今日から頑張ろう。



 0615  梅雨生まれの女

 帰り道。私は涙が止まらなくて上を向く。それでも涙はこぼれてしまい、頬を伝って足元の水溜まりに落ちる。銀の矢のような雨が容赦なく降り注ぎ、私の体に突き刺さる。いっそのこと体を貫いて、私を楽にしてくれればいいのに。
 お願い。もっともっと降って。そして私の涙を隠してほしい。



 0621  さようなら

 やっといなくなってくれたよ。これでもう明日からあなたに会わなくてすむ。これまでどれだけあなたに叱られたか、数えたらきりがない。あなたに怒鳴られるたびに私は悔しくて、黙らせたくて努力した。
 あなたは本当に怒りっぽくて、意地が悪くて、単細胞で、気が短くて、心配性で、バカみたいに一生懸命で、いつも私達のこと思ってくれてて、私達を叱るたびに本当は心を痛めていて、それでもあえて憎まれ役を演じてくれていて。
 あなたは私が今まで出会った上司の中で、最も尊敬できる人でした。



 0629  一日の始まり

 愛しい君が私を優しく包む。それがとても心強いから、私は今日も頑張れる。
 行ってきます。